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     アウトドアナイフは男のロマン

                                                                    セミスキナー(ラブレス)
アウトドアライフにナイフは必携品です。
外国でも日本でも、ナイフのないアウトドアライフは考えられません。

男はナイフに男のロマンを抱きます。
男は多かれ少なかれ、夢を抱いているものです。
他人、とくに女性から見たらちっぽけなつまらない夢でも、
男がいったん心に抱いた夢は心から離れることはありません。


男たちはじっとナイフを見つめているだけで、
殺し屋、ハンター、猟師、無頼漢、登山家、革命家、牧童、探検家と、
ありとあらゆる男の歴史と物語に思いを馳せ幻想に漂うのです。

男のロマンをかき立てるナイフには魅力があります。
アウトドアナイフに限らず、ナイフにはさまざまな種類があります。

アウトドアフィールドで魚をさばきます。
ナイフで枝を切り、木を削ります。串を作り、ハムやソーセージを切ります。
野菜を切り、果物の皮を剥きます。

アウトドアでは、ロープを切り、時には缶詰だって開けることがあります。
ナイフはいろんな場面で活躍する万能の道具です。


キャンプなどのアウトドアに出かけて、腰に携行しているナイフを見ると、
人は、「ナイフなんか何に使うんですか?」と尋ねます。
「何にって、いろいろです」
そう、いろんなことに使うんです。いろんなことに。


アウトドアナイフってどんなナイフ?
ナイフは主な使用目的によって、大きさや形が異なります。
ハンティング・ナイフ、フィッシング・ナイフ、キャンピング・ナイフ、
シティー・ナイフ、カントリー・ナイフに大きく分けられます。


◇ハンターのためのハンティング・ナイフ

ハンティング・ナイフというと、一般の人たちにはあまり縁がないと思いますが、
アウトドアナイフの中でも、ヒルト(鍔)付きの昔ながらのハンドルで、
ブレード(刃)の長さは、10p以上、厚さは5oくらいあって、頑丈に作られています。

ハンティング系のデザインナイフの中では、”ケーパー”が一押しです。
ハンティングといっても、アウトドアでの使用になりますから、
デリケートな操作を要求される作業が多くなりますが、
他のハンティング・ナイフよりもブレードの大きさが小さく、
フィッシング・ナイフとしても充分に通用します。

手先の器用な日本人には使いやすいタイプといえると思います。


◇アングラーのためのフィッシング・ナイフ

ただ単に、釣った魚の調理用として包丁の代わりに使うのでしたら、
ブレードの薄いフィレナイフが使い勝手がよいでしょう。
しかし、アウトドアで木を削ったり、アウトドアでの携帯性を考えるとどうしても無理があります。

渓流でイワナやヤマメの腹を割くには、ヒルトがなく、順手、逆手にも自由に持てるハンドルで
ブレード幅が狭く、ポイント(切っ先)角度が鋭い細身のナイフが使いやすいと思います。



      フィッシングナイフ(トヨクニ)



しかし、アウトドアでは、アングラーといえども、
木や竹を削って箸や串を作ることもやらなければなりません。
こうなると、ヒルト付きのグリップ力が高まるハンドルデザインが適しています。

結局、アウトドアフィールドでも、釣りとキャンプのためということで考えると、
ストレート、ドロップ、セミスキナー、ユーティリティー、フィールド&ストリームなどの、
アウトドアにおいてオールラウンドで使えるナイフが適しているといえそうです。

また、渓流釣りの場合は、6インチくらいのナタかブッシュナイフをザックに入れて、
3、4インチのナイフを腰に携行すればベストでしょう。

釣り師とは別に、職漁師用には、釣った魚の釣り針外しや、殺すためのハンマー、
絞めるための先端が鋭く細いブレードの”フィッシャーマンズ・ナイフ”があります。


◇キャンピング・ナイフ

日本が誇るナイフ職人、相田義人氏の言葉に、
「ナイフで缶詰は開けられるが、缶切りで木は切れない」という名言があります
アウトドアキャンプに行って缶切りがなかったら、缶詰はナイフで開ければよいし、
箸やフォークを忘れたら、木を削って作ることもできます。

アウトドアキャンプでは、野菜や肉を切るだけではありません。
木や竹を削ったり、場合によっては魚や鳥の骨を切ることも生じてきます。

アウトドアでのキャンパーのナイフは、セミスキナー、ストレート、ユーティリティー、
ドロップポイントなどが適していると思います。

ブレードの長さは、3インチ以上で厚さは3〜5oのナイフが
アウトドアキャンパーたちの強い味方になるはずです。

アウトドアキャンプでナイフを使いこなすことは、男のロマン実現の最たる一場面です。







◇シティ・ナイフ


ナイフは、「銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法」という法律で規制されています。
その第二条に、「何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、
総理府令で定めるところによりはかった刃体の長さが六センチメートルを
こえる刃物を携帯してはならない」と規定しています。

つまり、業務や登山、釣り、キャンプ、などの正当な理由があれば、
アウトドアで6p以上のナイフを携行してもよいということになります。
また、特に正当な理由がなくても、6p未満のナイフであれば、
アウトドア以外に街の中であっても携行してもよいということになります。

この「銃刀法」をクリアしているブレードの長さが6p未満のナイフを、
通常、シティ・ナイフと呼んでいます。

元来、小型のフォールディング・ナイフ(折り畳みナイフ)や多徳ナイフが
主流でしたが、最近は小型のシース・ナイフに人気が移っているようです。
シティー・ナイフは、アウトドアフィールドで使うハンティング・ナイフや
キャンピング・ナイフと違い、ハードな使い方をすることはありません。
ハンドルの材料にも、見た目のきれいな貝殻やウッド、プラスチックなどを使い、
フィールドユース・ナイフにはない楽しみ方も可能です。


                                                             
ウェンガー多徳ナイフ分解写真
多徳ナイフは、ナイフの他に、ハサミやキリ、ヤスリ、ドライバー、
栓抜きなどが付いていて、特に旅先では大変便利な小道具です。
機能の数によって、「十徳ナイフ」、「三十徳ナイフ」などと
呼ばれます。
車のダッシュボードに入れておいても、いざというときに重宝します。


◇カントリー・ナイフ


田舎暮らしや別荘暮らしの人のためのナイフという意味です。

田舎暮らしは意外に忙しく、アウトドアでやるべき作業がたくさん
あるものです。
そんなときに、ナイフを1本携行していると非常に重宝します。

カントリー・ナイフはブレードの長さが3インチ以上で厚さは4o、
ヒルト付きハンドルのものがよいでしょう。
例えば、セミスキナー、フィールド&ストリーム、ヒップポケット
などです。
アウトドア一般からキャンピングまで、通常の使用には充分に耐えられます。



現在では、日本でもナイフの工房がたくさんできてきました。
毎年、「アウトドアナイフショー」が開かれているほどです。


アウトドアナイフの本場はアメリカです。
日本のナイフ職人の多くは、ラブレス、ランドール、ホーンなどのアメリカの作者たちを
モデルにしており、サイズもアメリカ流を踏襲してきました。
ナイフのサイズ表示が「インチ」になっているのもそのためです。


ナイフは道具である以上は、使いやすさが求められます。
アメリカでは、ハンターが旅に出たときに、スキニング(皮剥ぎ)とアウトドアキャンプで使えるナイフ、
ということをコンセプトにして生まれたのが、4インチセミスキナーです。
初期の頃から基本タイプとして広く親しまれてきました。


        キャンプ&フィッシュ、セミスキナー(相田)                    シティハンター(G.サカイ)



日本でも、初めのうちは4インチセミスキナーをモデルとして作られていました。
でも、アメリカ人と日本人の手の大きさを比べれば、違いは一目瞭然です。
とくにアウトドアフィールドで力を入れてナイフを使おうとすれば、大きすぎるナイフはむしろ危険です。
こうして、日本人の手に最適な大きさの3インチセミスキナーが誕生したのです。

このオールマイティーな3インチセミスキナーは、
今では、日本のナイフコレクターたちにも絶大な支持を得ています。
アウトドアでの1本といったら3インチセミスキナーをおすすめしたいと思います。


 
                                                                                     肥後ナイフ

日本人の40歳以上くらいの人であれば、
小さい頃にエンピツを削るといえば、ナイフで削ったものです。
私も小学生の頃までは、父親がきれいに削ってくれ、
自分も早くナイフで上手に削れるようになりたい、
とあこがれていたのを、懐かしく思い出します。

最初に持つのは、折りたたみ式の肥後ナイフか四角いカミソリ刃の
安物のナイフで、必ずといってよいほど、みんなの筆入れに入って
いたものです。
街の小さな雑貨屋さんの店先に、無造作に置かれていたものでした。


現在では、学校に手巻きや電動のエンピツ削りが備えられていて、
ナイフを持つなどということは、本人にも回りに対しても危険であるというので、
持つことが禁止されているようです。


ナイフは現代の日常生活にはあまり必要とされません。
ナイフはアウトドアにあってこそ輝きを増します。

父親は自分の子供にナイフの扱い方を教えるべきです。
ナイフの扱い方を教えるということは、
ナイフがいかに危険なものであるかも教えることになります。

危険なものであることが分かれば、ナイフに対する考え方も変わるでしょう。
ナイフに対して畏敬の念も持てるでしょう。
その上で、子供たちにナイフを使って欲しいのです。


ナイフを自分の身体の一部分でもあるかのように自然に扱い、
自在にこなしているヤツってカッコイイと思いませんか。







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