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![]() ![]() ガーデニングと山歩きで生き生き人生>> サイトマップ >> 秋の花物語 秋の花物語秋の花 コスモス![]() 残暑が徐々に弱まると、いよいよ秋の花たちの出番です。 春の到来ほどではないにしても、暑い夏がようやく過ぎ去って、 涼しい秋に咲花たちを待ち望む気持ちは、 ガーデニングファンにとっては、また何ともいえないものですね。 花といえば、春の花というイメージが強いですよね。 しかし、春の花と違って秋の花は意外に少ない印象があります。 皆さんはいかがですか? 例えば山野草などでは、秋の花というとキク科の花が多く、 花の色も、黄色や白色の花が圧倒的に多いようです。 秋という字は好きな漢字なので、「秋」のつく言葉を並べてみました。 少しおつきあいください。(最初の二つは訓読み、その他は音読みです) ・秋草の花・・・キクの異名 ・秋桜・・・コスモスの和名 ・秋陰・・・秋の日の曇り ・秋河・・・秋の夜の天の川 ・秋光・・・秋の景色 ・秋思・・・秋のもの寂しい思い ・秋色・・・秋の景色、気配 ・秋成・・・秋の実り ・秋芳・・・秋に咲く花、とくにキク ・秋望・・・秋の眺め ・秋涼・・・秋の涼しさ ・秋霖・・・秋の長雨 ・秋浦・・・秋の水辺 ・秋意・・・秋の趣 ・秋韻・・・秋の響き ・秋怨・・・秋の悲しみ ・秋懐・・・秋のもの寂しい思い 皆さんのなかにも秋という字が好きな方は多いのではないでしょうか。 秋は「憂い」や「もの悲しい」という言葉がぴったりするように、秋の花にも「花の憂い」が 感じられるような気がして、なぜか秋の花に心がひかれます。 ガーデニングの秋は収穫の季節です。 野菜や果物ではありませんので、収穫といっても花の咲いたあとの種のことです。 例外もありますが、草花は花を咲かせたあとに種を実らせます。 花たちは、花が終わった後に一生懸命子孫を残そうと種をつけるのですから、 その種を精一杯活かして花の願いを叶えてあげようではありませんか。 最近は、山野草を種から増やして花を咲かせようという動きが活発になってきています。 山での乱獲、自然破壊による減少などで、地域的にまた特定の山野草で、 絶滅の危機に陥っているものが増えてきました。 もちろん、販売業者や趣味家の無思慮で自分勝手な行動や、 行政の無責任な開発が大きな要因としてあげられます。 サガミジョウロウホトトギス ![]() 一般の園芸植物などでも、自家採取した種を育てて、 ガーデニングを楽しむことが、もっと広がってもよいと思います。 収穫した種をまいて育てることを考えてみましょう。 植物を増やすには、株分けや挿し木、挿し芽、葉挿し、接ぎ木、 取り木などがありますが、最も一般的なのは種をまいて増やすことです。 株分けや挿し木、挿し芽、葉挿し、接ぎ木、取り木は、 花が咲くまでにそれほどの日時を必要としませんが、 種から増やす場合は、植物によっては花が咲くまでに 4、5年以上もかかるものがあります。 でも、植え替えや水やりを繰り返して育てた植物には、 何年花を見てきた人でも、、よりいっそうの愛着が湧くのは当然ですね。 種は、熟して下に落ちるだけのもの、風に乗って飛んでいくもの、弾け散って飛ぶものなどさまざまです。 あの小さいアリが遠くに運んで発芽するものや、鳥がくわえて飛んでゆき、 中の種だけ下に落ちたものなどもあります。 思いもかけないところに、思いもかけない植物の芽が出ることはよくありますよね。 種が発芽するには、水、酸素、温度の三要素が必要です。 さらに、光を必要とするものもあります。 種は乾燥状態のままでは活動しません。 水分を吸収すると、酵素が活性化し、発芽のためのエネルギーが発生します。 呼吸によって、多量の酸素が吸収、消費されて、細胞分裂もさかんに行われます。 こうした一連の働きは、一種の化学反応ですので、適度な温度が必要になります。 植物には、それぞれの植物の発芽に適した温度があります。 温度が高すぎても低すぎても発芽することはありません。 発芽に必要な条件がすべてそろってから、初めて順調な発芽が行われるのです。 秋の花たち ![]() より長い期間貯蔵することができます。 一般の家庭で保存するには、乾燥させた種を紙袋に入れ、 茶筒などに入れて、冷蔵庫の野菜室で保管するのが最適です。 このように保存しても、植物の種類によって、種の寿命は異なります。 寿命が短く、採種してすぐに採りまきしなければならないものもあります。 また中には、きちんと貯蔵しておけば、数年間は保存可能なものもあります。 ![]() 種まきの用土は、必ず肥料の入っていない新しいものを使います。 種は、最初から種自体の中に発芽に必要な栄養分を与えられているからです。 又、古い土を使って、前作の病原菌が含まれていたりすると、 折角発芽した苗が全滅することもあります。 1o以下の小さい種は、まいたあとに用土をかけません。 その他の種は、通常種が隠れる程度に土をかけておきます。 ![]() 種をまいたあとは水やりをします。 鉢の上からの水やりでは、土全体に充分な水が行き渡らないことがあります。 また、ジョウロやホースから直接水やりすると、 水の勢いで、折角丁寧にまいた種が流れてしまうこともあります。 大きめの容器に水を張り、その中に種をまいた鉢を入れて、 鉢の底から給水させれば、鉢土全体に確実に水を行き渡らせることができます。 発芽までは、雨の当たらない明るい日陰において管理します。 発芽が始まるまで、鉢の上に新聞紙などをかぶせておくと、乾燥を防ぐことができて好都合です。 自然に生育する花は、花の終わった後に種を実らせ、種は自然に落下するなどして地面に散らばります。 翌年になって条件の整った種は発芽し、再び花を咲かせるのです。 こうした自然の草花のサイクルからすれば、花の種は採取したらすぐにまけば いちばんよいのかもしれません。 ![]() また、花の種は寒さから温度が上がってくると発芽の準備を始めます。 発芽の適温になる春まで冷蔵庫で保管するのはこのためです。 発芽して花の咲く確率を高くするのが大きな理由のこの方法も、 ときには自然状態の発芽率には遠く及ばないこともあります。 花や種の不思議の謎解きはまだ完全ではないようですね。 (種田山頭火二首) す わ れ ば 風 が あ る 秋 の 雑 草 い つ で も 死 ぬ る 草 が 咲 い た り 実 っ た り ![]() ![]() 日本の庭によく似合い、花の咲く様子やすらりと斜めに伸びた茎葉の形から 人気のある宿根草に、黄白色の覆輪模様の入ったアマドコロがあります。 一度はどこかで目にしたことがあるのではないでしょうか。 ところが、この植物は「斑入りナルコユリ」、あるいは「斑入りナルコラン」 という名前で店頭に並んでいることがほとんどです。 アマドコロ ナルコユリ ![]() ![]() 「アマドコロ」よりも、「ナルコユリ」や「ナルコラン」の方が売れやすいような気がするのは、 分からないでもありませんが、正しい名前で呼んでやらないと植物たちもかわいそうです。 (「ナルコラン」は「ナルコユリ」の花をランに見立てて呼んだもの) 花の形や全体の様子が似ているために別の花の名前をつけられたかわいそうな例です。 他にも、このような偽名?は結構ありますので、気をつけなければなりません。 生産業者が勝手に名前を変えたり、外国に植物なんかだと、 もっともらしい売りやすい名前を勝手に付けてデビューさせたりしているんです。 しかも、違う業者が、同じ植物で別々の名前をつけて販売する、 なんてこともありますので、たまったものではありません。 ちなみに、アマドコロとナルコユリは、非常によく似ているため混乱してしまいますが、 下のように覚えておくと、判別するのに便利ですよ。 @ナルコユリの葉は、幅が細めで先がとがっていますが、 アマドコロは幅が広くて丸く、 豊かな感じがします。 A花は似たような筒状ですが、ナルコユリの花は葉腋に小花梗が途中で枝分かれして数輪をつけ、 アマドコロの花はほぼ2輪ずつ咲き、それぞれの小花梗を直接葉腋につけます。 Bアマドコロは茎に稜(浮き上がったスジ)が6本ありますが、ナルコユリにはありません。 Cナルコユリは多肉で、1年ごとに1茎を先端からだし、前年の茎跡が残ります。 アマドコロの地下茎は、円柱形で横に長く伸びて、その先端から茎を斜上します。 一般的には、AとBでほとんどの場合、判断できると思います。 |
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